![]() 初めはわりかし遠慮していましたが、レポートの「外側」で遊んでいます。レポートだって可愛くしたいんです。紙だってフォントだって、時間をかけて選ぶんです。 前回が函入りだったので、今回は蝋引きの質感を活かしてシンプルにしてみました。綴じ方もふつうの四つ目綴じ。綴じ糸が銀色なのがポイントです。銀色、すきでよく使ってしまう! 本文は、クリーム色の書籍用紙を使っています。 ![]() ![]() 今回は表紙・裏表紙共、蝋引きです。 モザイクをかけていますが、紗をかけたようにレポートのテーマがちらっと見えるようになっています。そういえば、蝋引きの紙を使うのってはじめてかもしれない。 御所車と牡丹の柄は、古布をスキャンしたもの。 ![]() 表紙のレースモチーフと影絵。 和の中に洋の素材を一滴分こぼすのがすきです。 ![]() 本論中に三つ、こうした影絵めいたものを挿入しています。 こういうの、本来はまったく必要ないんですけれど、ね! でもどうしても入れたくって、時間と闘いながらがりがり描きました。女房と公達とお姫様の三種類。 ……こんなふうに、毎回何かしら楽しんで出しています、レポート。 都にのぼっているお友達が見たいと言うので、載せてみました。 よく言われるのですが、いくら外に凝ったからといって成績が上がるわけではありません。当然のことです。 ただ、好きでやっているだけ。趣味のようなものです。 「また凝ってましたね」などなど、褒めていただいた時に、嬉しさにも増して気恥ずかしさが募るのは、ただやりたいことを勝手にしているからなのだと思います。いつも好き勝手やってごめんなさいせんせい、とは思いつつも、紙を選んだり版面を組むのは楽しいものです。 ですので、中身を十二分に頑張ってから、外側にちょっとだけ手をかけるというのが基本です。何よりもレポートそのものが、今できる最上のものであるように心がけています。今回は、ちょっと構成が甘かったわ……とか、いろいろ思うところはありますけれど。 学生の間にもっと、中身だけじゃなくて外側にもこだわったレポートが広まればよいのに! ……と常々思っているので、リトルプレスではこういう「外側も楽しむレポート」についても触れようと思っています。そろそろ本格的に取り掛からなくては。
今年最初のおしごとです。
25日頃でます。 ・『彷書月刊』2009年2月号(彷徨舎) 本の海で溺れる夢を見た 46回目「凛子と虎」を載せていただきました。 虎と書いて(けもの)と読みます。りんことけもの。 誌上では二月なのですが、年賀状代わりに用意した豆本の中身を載せています。オープンエンドの児童書を意識して書いたお話です。 縦書きだけど横に組んでいますので、『彷書月刊』をくるっと回してお読みください。うまく印刷に出ているといいなあ。 誌上にも書いておりますが、出し渋っています。 寒中お見舞いにきりきり間に合うようには投函しようと思っています。試験が終わったら投函準備をば。 さて、レポートに戻ります。 ちょっと冒険してみようと思っているので、今から綴じるのがたのしみ。
十日くらい学校へ行かなくてもいい日が続きます。試験もレポートもふたっつずつしかありません。集中できるのはよいにしても、さみしい限り。
二月に京都へ行くので、一月は本をあまり買わないようにしています。忍の字。 ![]() 『不思議図書館 -高尾滋作品集-』(高尾滋・白泉社文庫) 漫画短編集のお話 でも触れました、高尾滋さんの作品集が発売されました。嬉しい! 待ってた! デビュー作「不思議図書館」から「散らない花」までの短編が時系列順に収録されています。 「あとがきにかえて」というかきおろしが最後に入っていて、「不思議図書館」から「散らない花」まで読んできて、その間ずっと息をひそめていたものが、ぶわあっと溢れそうになる。すき。 一日一編ずつ大切に読むのが似合うような、でも一息に読んでしまう一冊です。 以下は本屋さんで彷徨っているときに見つけて、気になっていたり、すこし買っていたりするもの。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 『フェレット物語』(リチャード・バック 新潮文庫 全五巻) こちらは書店で五冊揃ったのを見て、ぱちんとがま口を鳴らしてしまうも、なんとか踏みとどまったもの。 それでもかーわいいー……としばし棚の前でじたばたしていた。京都から帰ったら! 昨年末からこのところ、海向こうの小説が熱いです。私の中で。 ![]() ![]() 『第四の手 上下』(ジョン・アーヴィング 新潮文庫) 同じく新潮文庫の翻訳もので、気になっています。丸と四角の上下巻、目を惹かれます。 あらすじを読んだだけでも、面白そう。 これも京都から帰ったら、そのうち! ![]() 『もつれた蜘蛛の巣』(モンゴメリ・角川文庫) 『青い城』がよかったので、こちらも読んでみたい。 紀伊國屋さんでは新潮文庫の翻訳ものといっしょに並べてあって、手に取るまで角川文庫だと気がつかなかった。落ち着いた雰囲気の装画がすきです。 ![]() ![]() ![]() ![]() 『純白の夜/夏子の冒険/夜会服/複雑な彼』(三島由紀夫・角川文庫) 昨年から刊行されている、角川文庫の三島由紀夫作品。 おとめごころくすぐる、かつ凛としている装幀で、いますごくすき。それぞれ花の色が違うのがまたいい。本屋さんへ行くたび見てる。並べると、うんとすてき。 しかし角川文庫は、カバーに使われている紙がどうにも傷みやすいのがなあ、と思います。 『夏子の冒険』は、むすめごころの極地、というかんじでありました。 こちらはぽつぽつ買っています。 これからもこの装幀で刊行が予定されているのかはわかりませんが、出る度、新刊台を前に胸がはなやぐようでした。 今の時点で買いすぎなので、しばらく本屋さんではお財布に触れないように頑張ります。本屋へ行かなければいいという気もしますが、まあそれはそれ。 のんびりとお布団のなかで読書というのは、冬ならでは。あったかい紅茶を淹れて、また本を読みます。 ![]() 『青い城』(モンゴメリ・角川文庫) 貧しい家庭でさみしい日々を送るヴァランシーは、退屈でじめじめした日々のなか、すてきな「青い城」のことを思い浮かべることだけをよすがに暮らしていた。以前受診した医者からの便りで、自分の命が残り少ないことを知ったヴァランシーは、思い切って、生きることを楽しむことにする。 ちょっとだけ夢見がちのまま生いた、というあたりでは『ノーサンガー・アビー』(オースティン・ちくま文庫)を思い出したものですが、彼方のキャサリンが十七歳であるのに比べて、此方の二十九歳のヴァランシーはやはりお姉さん。他人ではなく自分を喜ばせようと決めてからの彼女は、思いのままにずんずん進んでいきます。自然の描写の豊かなさまと一緒に、読んでいて清々しい気持ちでいっぱいでした。 はしばしに散りばめられた可笑しみがまたなんとも言えず、(そしてもちろんあります)ロマンスにも、とってもきゅんとしちゃった。夢見がちだっていいじゃない! はじめて洒落たお洋服を買って、やっぱり派手すぎる? としり込みしたり、華奢で長い間歩くのには向かない靴だって分かっているけど、その靴は足首をもっときれいに見せてくれるから脱ぎたくないの(これがまた誤解と真実を生み出してしまいますが)、というあたりはやはり、今も昔もおんなのこの根底にあるものは変わらないのね、とわくわくしてしまったところ。 ヴァランシーがあたたかい人たち、うつくしい自然を目に映して、ほんとうの自分を見つめていく過程では、アンが(このひと、もっとすてきになれる人だわ)とキャサリン・ブルック先生に対してあれこれと世話をやいていたことを思い出しながら読みました(『アンの幸福』)。 おんなのこはすてきなものに触れて感じて、どんどん綺麗になるものです。そうでなかったら、きっと世の中はもっと退屈なものになっている、はず。
このヴァランシーの台詞は、彼女の母親の口から(あの子ったらこんなことを言うのよ!)と読み手に伝えられるのですが、なんとはなしに、川原泉さんの「3月革命」(『空の食欲魔人』、白泉社文庫収録)中の、 ……そして熱海に行くのよあたしたちを思い出しました。 ヴァランシーにとってよすがでもあった、大切な「青い城」のことをはじめて家族の前で口にしたこの台詞は、革命を告げる巣立ちのことばだったのだろうと思います。
あけましておめでとうございます。
今年はいろいろあるのだろうなあ……と元日から憂鬱に思うこともありますが、意志を持って進んでゆきたいと思います。 そして今年こそはリトルプレスを(できれば豆本フェスタ2に持っていけるように)! 年明け早々、部屋の電球を変えたのですが、あまりに眩くって、部屋にいるのが億劫です。まぶし。 お年始は平生に増してテレビもまぶしく、気おくれしていつものごとくに本を読んだり、本へ「うつくしい!」と称賛の声をかけたりしています。 ![]() 年越しのお伴は、百閒せんせの『恋文』(内田百閒・中央公論社)でした。 ![]() 『幻想博物館 新装版 とらんぷ譚 1』(中井英夫・講談社) 新年はじめのご本はこちらでした。そんなお年始であります。 それではまた、本を読みます。 今年もよろしくお願いいたします。
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nanakikae
大学生。 永遠の愛読書は『崖の館』、『自負と偏見』。 とっときなのは、佐々木丸美さんと三浦しをんさん。 ◎連載しております。 『彷書月刊』(彷徨舎) 『WB』(早稲田文学編集室) *このブログについて *MediaMarker *メールフォーム カテゴリ
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